新着情報

ブログ

温めるだけの便秘解消法

 排便は、ストレス、食事内容、水分摂取、生活の特性、月経などと関連があると言われており、女性は月経周期の1つである黄体期(排卵後、月経が始まるまでの時期) に便の通過時間が長くなり、便が硬くなると言われています。運動や食事などを考えることも一つの解消方法ですが、今回は温罨法(おんあんぽう)についてお話しします。温罨法が便秘解消になる理由は、腰やお腹の部分の皮膚を温めることで、その温熱刺激が腸管の運動を亢進させるからです。「体性-内臓反射」と呼ばれるものと同じ仕組みです。「体性-内臓反射」とは、脊髄において、皮膚からの刺激を伝える神経が自律神経にも情報を伝えるため、その自律神経が支配している内臓にまで作用することです。60℃で10分間の温熱刺激と、40℃で5時間の温熱刺激は、機能的便秘 (大腸の働きが原因で起こる便秘)に対してどちらの方法も便秘の症状緩和には有効です。
参考文献 / URL
• 菱沼典子・川島みどり編集(2013) , 看護技術の科学と検証 第2版―研究から実践へ、実践から研究へ―,株式会社 日本看護協会出版, p180-p187
• 菱沼典子・山崎好美・井垣通人(2010),腰部温罨法の便秘の症状緩和への効果, 日本看護技術学会誌,9(3),p.4-10.