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同じ病気の人でも薬はちがいます

 西洋医学では同じ病名であれば、同じ薬が出るのは当たり前です。高血圧という診断がつけば、降圧剤という血圧を下げる作用のある薬が出ます。卒業したての研修医が出しても、30年のキャリアがあるベテランの医師が出しても、同じ診断で同じ系統の薬であれば、同じように作用するという考えです。
 漢方の世界では同じ病気であっても、その人の体質、体調や関係する臓器の特性、病気の勢い、病気の輕重などを考慮して、その人の反応の仕方に着目して漢方薬を選びます。したがって同じ病名でも、人によって異なる薬が出ることはよくあることです。これを同病異治(どうびょういち)といいます。「私と同じ病名の友人が、よく効いたという薬と同じものを出してくれ」と言われても、効かない可能性があります。