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　いろいろな音で、左脳と右脳の違いを調べると、音楽、機械音、雑音は右脳、言語音は左脳で聴いているというのは、日本人も西洋人も共通ですが、違いが出るのは、母音、泣き・笑い・嘆き、虫や動物の鳴き声、波、風、雨の音、小川のせせらぎ、邦楽器音などを、日本人は言語と同様の左脳で聴き、西洋人は楽器や雑音と同じく右脳で聴いていることが分かったそうです。このような特徴は、世界でも日本人とポリネシア人だけに見られ、中国人や韓国人も西洋型を示すということです。さらに興味深いことは、日本人でも外国語を母国語として育てられると西洋型となり、外国人でも日本語を母国語として育つと日本人型になってしまう、ということです。脳の物理的構造というハードウェアの問題ではなく、幼児期にまず母国語としてどの言語を教わったのか、というソフトウェアの問題らしいですね。
　最近の日本は英語教育に余念がなく、少しでも英語が使えるように、幼児期から英会話教室に通わせているという親たちに会うことがあります。せっかく詩情豊かな日本という国に生まれたのに、高学歴を目指して大学や名門校に行こうとしたり、効率よくお金儲けをしようとしたりして、自然との会話や虫や動物たちとの交流を、私たち日本人は忘れかけているのかもしれませんね。もう一度、今の自分の姿をよく見て、過去の後悔や未来の不安を煽るのではなく、今の幸せな自分というものを自覚して生きる生き方に戻ってみてはいかがでしょうか。