エッセイ 女王様の退屈

第2章 女王様の退屈


「あー、つまんない、つまんない。」

女王様は今日も退屈しているご様子です。

「あーつまんない、つまんない。」

ほら、またです。今の内に何とかしなけれ

ば大変なことになるぞ。

「私がここに来てもうどれくらいになるんだろう。」

ついに始まりました。このフレーズが始まるともう

だれにも止められません。

「私は今、幸福なんだろうか?いや、あれからずっと

不幸なんだわ。あの時、あーしていなければ、こんな

風にはならなかったのに。あーくやしい。あー、退屈だ。

さあ、何でもいいから、お話をしておくれ。」

女王様はお話が大好きで、退屈になられると決まって

お話をおねだりになられるのです。これは、小さい

ときからの決まり事のようなもので、誰かが、

お話をしてさしあげないと、必ず、大暴れして、

村人をとても困らせるのでした。そのお話をし

てさしあげるのが、関白としての私の役目なのです。

お話は何でも構いません。歌でも、なぞなぞでも、

愚痴や誰かの悪口でも、場合によっては、

わざと女王様に喧嘩をふっかけてもよいし、

時にはご自分でもものまねもなさいます。

とにかくお話をしなければ、快くおやすみ

になってはいただけないのです。

 

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